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エコキュートにするとシャワーの水圧が弱い原因は?対策はある?
2023.5.15お役立ちコラム
目次
エコキュートには数多くのメリットがあります。その一方で、導入後にシャワーの水圧が弱いと感じる方もいるようです。 エコキュートのお湯の水圧が弱くなってしまうのにはどのような原因があるのか、詳しくチェックしていきましょう。
エコキュートはお湯だけが水圧が弱いって本当?
エコキュートにしたあとにシャワーのお湯を使っていて、お湯の水圧が弱いと感じる方は少なくありません。実際に、エコキュート導入後にお湯だけの水圧が落ちてしまうケースは十分にありえます。 ガス給湯器を使う場合には、水道直圧方式でお湯が出ることになります。水道直圧方式とは、水道水の水圧のままでお湯を供給できるという仕組みのことです。 これに比べれば、貯湯式のエコキュートはどうしても水圧が弱まってしまう傾向があります。エコキュートの貯湯式とは、その日使用するお湯をまとめて作ったうえで貯湯タンクに保存しておくという仕組みのことです。必要なときにすぐお湯を取り出せるというよさがあるものの、エコキュートの貯湯タンクは水道水の水圧に耐えられないのが難点です。 貯湯タンクの耐圧に見合った水圧でしかお湯を出せないという独自の仕組みによって、エコキュートを使ったときのお湯の水圧は大きく下がってしまいます。 水圧はKPaという単位で表されますが、水道直圧方式のお湯は約500KPaをキープできるといわれています。これに比べ貯湯式のエコキュートの水圧は180KPa前後にまで下がってしまうのです。 エコキュートを導入しても、水は水道からそのまま供給できるため、それほど水圧が変わりません。お湯だけの水圧が弱くなったように感じられるのは、エコキュート独自の貯湯システムに大きな原因があります。
エコキュートの水圧が弱くなる意外な原因とは?
エコキュートの水圧が低い主な原因は、エコキュート本体の貯湯の仕組みにあります。しかし、意外な理由でエコキュートの水圧が弱くなっている可能性も考えられます。 水圧の弱さに悩んでいるときには、以下のような原因が潜んでいないかを確認しておきましょう。
高層階ではエコキュートの水圧が弱くなることがある
集合住宅の高層階に住んでいる場合、水道の水圧がかなり弱まってしまうこともあるかもしれません。500KPaといった水圧を確保できる水道であれば、3階や4階といった階層であっても水圧がそれほど落ちてしまうことはありません。しかし、減圧する仕組みのエコキュートは、3階や4階といった階層まで水を持ち上げられないことがあります。 3階以上の階層に住むときや戸建住宅の3階にバスルームを設置したいときには、あらかじめエコキュートの水圧をチェックしておいたほうがよいでしょう。
止水栓の開き方で水圧が変わることがある
水道の止水栓が狭く閉まっているために水圧が低くなっている可能性も考えられます。 止水栓とは水道管から住宅に入る水の圧力を調整する栓のことをいいます。止水栓が十分に開いていれば水道水は十分に流れ込みますが、半端に閉じていると水圧が大きく下がってしまうのです。 住宅全体の水圧が弱いと感じるときには、止水栓が必要以上に閉じられていないかをチェックしてみましょう。
地域の問題で水圧が低くなることもある
地域によっては水道自体の水圧がかなり低くなっていることもあります。エコキュートのお湯だけでなく、ほかの水道蛇口や水洗トイレなどの水圧も一律に弱い場合には、地域の問題を疑ったほうがよいかもしれません。 水道の水圧は、その住宅と水源との距離によって変わります。水源から遠いエリアに建物があり水圧が下がってしまうケースです。周辺に飲食店などが密集しているエリアでは水道の使用量も増えるため、水圧が弱まってしまうこともあります。 地域の事情で水圧が弱いと感じられるときには、そのエリアの水道局に相談し対処してもらう必要があります。
急に水圧が下がったときには水道トラブルが起きていることもある
水道トラブルが原因で水漏れが起きると、水圧は大きく下がってしまいます。これまで十分な水圧があったにもかかわらず、あるとき突然水圧が下がってしまったというときには、水道管の劣化や破損といった水道トラブルを疑いましょう。 水道トラブルが起きているかを判断したいときにはまず、住宅内の蛇口をすべて閉めて水を使わないようにします。この状態で水道メーターが動いている場合には、どこかで水漏れのトラブルが起きている可能性があります。 水漏れが起きているときには住宅の管理人に相談するか、水道業者に修理依頼する対処を早急に行いましょう。
エコキュートの水圧が弱いことによるデメリット
エコキュートの水圧が弱いために、水道やシャワーの使いにくさを感じる方は少なくないと思います。水圧が低いと、その分給湯に時間がかかってしまいます。とくにお風呂のお湯はりは水道直圧方式に比べてかなりの時間がかかるのが一般的です。 お風呂で髪や体を洗うときに物足りなさを感じやすいのも、エコキュートの水圧が弱いデメリットといえます。強い水圧のシャワーで頭皮や体をマッサージするようにして使いたい方もいるものです。水圧が弱いシャワーで髪や体を洗うのにはかなり時間がかかりますし、汚れが十分に落ちきらないのではという心配もあります。 お風呂とキッチンで同時にお湯を使う際にはさらに水圧が下がってしまうこともあり、これがストレスにつながってしまうこともあるかもしれません。
エコキュートの水圧が弱いことにはメリットもある
エコキュートの水圧が弱いことにはデメリットがある一方で、メリットもあります。 水道料金が下がりやすいというのはエコキュートならではのメリットです。水道直圧方式はエコキュートの約3倍という水圧があります。同じ時間シャワーを使った場合、水道直圧方式はエコキュートの約3倍も多くお湯を使ってしまうことになります。お湯を多く使えば、その分水道料金もアップしやすくなるのです。 またシャワーのお湯が肌に刺激を与えにくいのも水圧が低いことのメリットです。弱い水圧のシャワーを浴びれば肌に刺激や負担がかかりにくくなります。肌の皮脂を流しすぎるとかえって乾燥ダメージが起きやすくなってしまいますが、水圧が弱ければ必要な皮脂を洗い流してしまうこともなくなります。エコキュートを導入することによって肌トラブルが起きにくくなる可能性があるというのは、意外なメリットといえるでしょう。 これまで使っていたシャワーの水圧が強すぎたと感じている方は、エコキュートのシャワーの水圧はちょうどよいと感じられるかもしれません。
エコキュートの導入前にできる水圧対策2つ
エコキュートを導入したいと考えているものの、水圧がどの程度下がるのかと不安で導入をためらっている方もいると思います。 水圧が気になる方は、エコキュートを設置する前の機種選びを工夫するのがおすすめです。ここからは、エコキュートの導入前にできる対策について説明していきます。
高圧給湯タイプのエコキュートを選ぶ
最近では、高圧給湯タイプのエコキュートも次々に登場し注目を集めています。 高圧給湯タイプのエコキュートには、300KPa前後という水圧を確保できるという特徴があります。高圧給湯タイプは一般的なエコキュートの1.7倍以上という水圧を確保できるため、水圧の弱さに困ることも少ないでしょう。
水道直圧タイプのエコキュートを選ぶ
さらに高い水圧のエコキュートを導入したいときには、水道直圧給湯モデルを選ぶの がおすすめです。 水道直圧給湯モデルのエコキュートは、水道の吸水圧力をそのまま利用できる仕組みになっています。お湯を出しても水圧が下がることがないため、エコキュート導入前とそれほど変わらない水圧をキープすることが可能となります。もちろん、お風呂とキッチンなど複数の場所で同時にお湯を使っても、給湯の水圧はそれほど弱まることはありません。 水道直圧タイプのエコキュートは種類が少ないため、導入の際には専門業者に詳しく相談することが大切です。
エコキュートを導入したあとにできる対策4つ
エコキュートを導入したあとに水圧の弱さに気付いた方は、機種の交換以外に対処法がないと諦めているかもしれません。しかし、少し工夫するだけでもエコキュートの水圧を回復させることは十分可能です。 ここからは、エコキュート導入後に実践できる水圧対策をご紹介します。
シャワーヘッドを交換する
シャワーヘッドを交換することで、シャワーの水圧が改善するケースもあります。 長年使っているシャワーヘッドはカルキの詰まりが起きていることがあります。詰まりが起きていると水流が悪くなり、水圧も下がってしまうのです。詰まりを掃除すれば水圧が改善することもあります。 しかし、より高い水圧を確保したいのであれば、エコキュート向けのシャワーヘッドに交換するのが効果的です。低水圧用シャワーヘッドと呼ばれる商品を使えば、シャワーから出るお湯に勢いが付きやすくなります。また、シャワーの穴が少ないものを選んで水圧を高めるのもよい方法です。 シャワーヘッドはホームセンターや家電量販店のほか、インターネット通販でも購入できます。ただし水道につなぐ際のサイズが数種類存在するため、適切なサイズのものを選ぶことが大切です。
お湯を使うタイミングをずらす
住宅内の2カ所以上でお湯を使うと、エコキュートの水圧は大きく下がってしまいます。同時に2つ以上の場所でお湯を使わないようにすることもポイントです。 例えばお湯を使ってお皿洗いをしたいときには、お皿洗いを済ませてからお風呂を使うようにします。逆にお風呂を使う際にはキッチンでお湯を出すのを避けるようにしましょう。 お湯を使うタイミングを家族でずらすよう工夫すれば、水圧の低さに悩まず快適に過ごせます。
エコキュートの設定温度を上げる
エコキュートには、設定温度を上げることで水圧が高まりやすくなるという特徴があります。エコキュートの給湯温度は40~43度くらいの設定で使うのが一般的です。しかしこの温度設定の場合、減圧された状態になるためシャワーの水圧はどうしても下がってしまいます。 エコキュートの温度をあらかじめ上げておいた場合、お湯を出すときには温度が自動で調整されます。温度調整は、水道水を足して高温のお湯の温度を下げるという方法です。この方法であればエコキュートのお湯に水道水の圧力が加わるため、シャワーの水圧がアップしやすくなります。 エコキュートの設定を50度から60度くらいにしておけば、水圧には十分な変化が生じます。ただしエコキュートの設定温度を上げるとその分だけ電気代はアップします。水道水も多く使われることになるため、水道代も高くなりがちです。設定温度を上げたときには一時的に高温のお湯が出ることもあるため、小さなお子様がいる家庭では温度調整に十分注意しましょう。
給湯加圧ポンプを導入する
エコキュートの水圧が足りないときには、給湯加圧ポンプを追加で導入するのが効果的です。給湯加圧ポンプは、エコキュートに足りない水圧を補うための装置です。専門業者にこの装置を取り付けてもらえば、エコキュートの水圧が従来よりも高まります。 ただし、エコキュートの機種の中には給湯加圧ポンプを取り付けられないものもあります。導入が可能かどうかをチェックしたいときには、まずは専門の業者に問い合わせてみましょう。
エコキュートの水圧が気になるときには専門業者に相談するのがおすすめ
エコキュートの導入後には、水道やシャワーのお湯だけ水圧が下がってしまうのが一般的です。これは、一般的な水道とエコキュートでお湯の供給方式が異なるためです。 水圧の強い水道やシャワーを使いたい方は、エコキュートの水圧に物足りなさを感じることもあると思います。一方で、これまで水道やシャワーの水圧が強すぎると感じていた方にとっては、エコキュートの水圧はちょうどよいと思えるかもしれません。 水圧が気になるときには高水圧タイプの機種を導入したり、シャワーヘッドを交換したりといった対処を試してみましょう。また、給湯加圧ポンプの追加設置について専門業者に相談してみるのもおすすめの方法です。
この記事の執筆者:岩田
(カスタマーサポート)
大手建設会社に新卒入社し、5年間ほど広報、個人営業などの業務を経験。
2018年にゆらくらすに入社し、オール電化の販売サイト「ゆらくらす」「エコランド」のマーケティングを担当。2022年からゆらくらす「オフィシャルサイト」の広告も担当しています。
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